市場を見極め事業設計をする【ロジカル設計スキル】を伝授!

ロジカル設計スキル マーケティング

サービス設計のフロー

先週に引き続き論理思考スキルの後半は、分析を行いながらサービスを設計していく流れについて学んでいきます。
今回は、自分がコンサルタントになってみた、という視点で考えていきましょう。
サービス設計の大まかな流れは以下のようになります。

サービス設計の流れ

では、始めていきましょう!

分析の基礎(3C・SWOT・4P)

3C分析とSWOT分析

3Cとは、Customer(顧客)Competitor(競合)Company(自社)の事で、それぞれを分析しながらサービスを設計していきます。ここで一番必ず必要なのは、まず自社分析を行うことです。意外と自社の強みや弱みを知らない会社が多くみられます。ここで自社を知るためにSWOT分析を行います。
SWOTとは、Strength(強み) Weakness(弱み) Opportunity(拡大可能性) Threat(縮小可能性)のことで、箇条書きでそれぞれを書いていきます。

例)クライアントがカフェを新規オープンするのですが、スターバックスが近くにあるため先行きを不安がっています。
まずは、3C・SWOT分析によりまとめてみます。

【顧客分析(customer)】
オフィス街/休日あまりいない/サラリーマン多い/男性が6割/年齢40代/スーツ着ている人多い
【自社分析(company)】
Strength(強み)ドリンク価格スタバより40%安い/個人店の為独自のキャンペーンが自由/アルコールや幅広いメニュー可
Weakness(弱み)ブランド力がない/大手ではないので仕入れ原価率が高い
Opportunity(機会)夜はバーとして営業可/オフィス街なので企業イベントで利用可/フードデリバリー可
Threat(脅威)近年色々な業種でアルコールの取り扱いが増、スタバでもアルコール販売されると集客減の可能性
【競合分析(competitor)】
朝の入店数が50人程度、昼には約100人程度、夜は40人程度の入店数/女性が多い印象/店内でのフードオーダーは入店数の30%程度⇒客単価530円と仮定すると、1日の売上が100,700円程度である。

このようにフレームワークに当てはめていくだけで、様々なことが見えてきます。
これをグラフ化すると、さらにわかりやすくなります。(コンサルタントの価値アップ)

自社の強み・弱みを知ると対策が見えてくる!

次に、4P分析で3C・SWOT分析を基にさらに深く分析していきます。
4Pとは、Product(製品)、Price(価格)、Place(流通)、Promotion(販売促進)の事です。

4P分析

では、カフェの例を用いて4P分析で自社と競合の比較を簡単にしてみましょう。

このように、自社と競合の比較がパッと一目で分かるようになります。
ここで競合と比べ、悪い点を改善・良い点を伸ばしていけばいいのです。

自社、競合の4P分析を比較し細かく1つ1つ改善を行えば必ず勝てる勝負
=(TTP戦略)徹底的にパクる戦略

市場規模の把握

市場調査を行う前に、デプス調査・ペルソナ分析をしないと、市場がスカスカなのに市場に出して失敗してしまいます。
そこで、市場分析と言えば、市場規模という言葉がよく出てきます。

サービスを必要としている人の数✖そのサービスに支払うお金=市場規模
      (ニーズ)       (メンタルアカウン+デプス調査)

【メンタルアカウント分析】
メンタルアカウンティング(心理会計)とは、お金を使用するときの意思決定が、お金の出処や何に使うかによって、変化することを指します。例えば、女性と行く1万円のディナーは行くのに、自販の100円のジュースはケチるといった心理のことです。googleで調べるのもいいですが、正しいのはこのメンタルアカウンティングを市場規模に組み込むことです。

【ニーズ調査】
これは多くの人に「こんなサービスあったらどう?」とシンプルに聞くことが大事。この際に、必ずカテゴリー分け(20代女性、サラリーマンetc..)を行います。

【デプス調査】
上記のニーズ調査の中から特定のニーズが確認できたカテゴリー層を呼び、5〜10人程度に直接対面でヒアリングを行うことが重要です。これには必ずリラックスした環境での調査が必要となります。
例)ZOZOTOWNのツケ払いシステム(2カ月後払い)


ユーザーがカートに入れても、迷って即座に購入しないため、後で「やっぱりやーめた」といった多くのCV漏れ(取りこぼし)があった。1ヶ月後のツケ払いどこもあったりするが、クレジットカード等の支払いが来月分は大体決まっており、購入に至らない。そこで、2カ月後でもOKのツケ払いシステムを導入することで、ユーザー側の購入のハードルが下げることが出来た。

デプス調査で細かく聞いていく。最終的にサービスを説明し、どう思うか聞いていく。これは、事業で失敗したいために必要なプロセスである。

ヒアリングの順序
1.スモールトーク(日常会話でリラックスさせる。そして自分の事もよく話し相手に安心感を与える)
2.ライフスタイル質問(趣味や家族構成、職業や帰宅時間、出勤時間、子供の保育園の時間など、平日と休日で分けてその人の1日を聞き出す)
3.ワンアヘッド質問(実際の年収や、家庭の経済状況、ローン残高など折り入った質問をする)
4.そこからサービスに対しての意見をもらったり、なぜ必要・不必要だと思うかなど、WHYを3回聞くような質問を繰り返す。

デプス調査ヒアリングシート
ヒアリングシート

※インタビュー中に重要な事は、ぽろっと口にした言葉などを必ずメモに残します。
※必ず自分のサービスなどは最後に紹介するようにします。

【ペルソナ分析】

デプス調査を終えてみて、一番共通点がある部分をもつ人物像を勝手に作り出します。それを「ペルソナ」と言います。実際にその人物が実在しているかのように、年齢・性別・居住地・職業・役職・家族構成・年収・趣味・特技・価値観・家族構成・生い立ち・休日の過ごし方・ライフスタイル・・・などリアリティのある詳細な情報を設定していきます。

※プレゼンでの市場規模はこのペルソナを逆算して説明していきます。
例)30代子持ち主婦Aさんで、子供を朝に保育園に送った後に仕事に行っています。旦那は会社員でいつもは22時帰宅です。仕事を16時に終わり、17時に保育園にお迎えに行きますが、スーパーで買い物して晩料理するのが大変です。このような主婦10人に対してデプス調査したところ、8名が是非宅配晩御飯サービスを利用したいと言っており、このサービスには1カ月の晩御飯代5万円の半分ぐらいなら払いたいと言っております。そして、この街には同じような主婦が2万人ほどおり、そのためにこのエリアによる市場規模は、2万人✖80%✖2.5万円=月間4億円規模の市場規模が予想されます

【普及曲線】

市場に浸透するには順番あります。
新しい冒険が好きな人16%(イノベーター・アーリーアダプター)をしっかりと満足させることによって、次の層に普及していくことが出来ます。
UberEatsのように広告しなくても口コミで自然バイラルされると成功です。

口コミでバイラルされるキャッチコピーを作ることが重要です。

例えば、日本唯一の「高級チョコとコーヒーの店」というように、ちょっと気になることに冒険する人たちは惹かれます。(ニッチPR戦略)

まとめ

今回は、論理的にサービスを設計していくフレームワークを解説しました。世の中の無知のまま起業する人達のほとんどがこれが出来ていないから、そりゃ失敗するよなーと思いますよね。逆にこのフレームワークに沿ってしっかりやっていけば、成功の確率は高くなるし、やめておいた方がいい市場も分かるようになるのではと思います。まずは自分とライバルの違いを把握し、需要のあるところで勝負することが勝算を上げるコツです。

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